┃相続コラム | |
近年の高齢社会を見据え相続法の大きな見直しが行われました。 相続コラムでは、相続に関連する最新のあらゆるトピックをお届けいたします。 税理士の視点から分かりやすく解説し皆様のお役に立つコラムにしてまいります。 |
こんにちは、横浜の相続に強い税理士・公認会計士の佐々木彰です。
今月のテーマは「人生の最期に過ごす場所と治療方針の希望」をどのように書くべきかです。
例として、他の人は「末期がん」になったらどうしてほしいと考えているか紹介します。
今回仮定している末期がんの状態は、
・食事や呼吸が不自由であるが、痛みはなく、意識や判断力は健康なときと同様の場合で、
・「回復の見込みはなく、およそ1年以内に徐々にあるいは急に死に至る」と判断されている場合
です。
この記事を読んで、「自分だったら」というイメージを膨らませてエンディングノートの作成に役立ててください。
まだエンディングノートをお持ちでない人はTOS佐々木会計のエンディングノートをご利用ください(2種類のエンディングノートになっております)
1.もし末期がんになったとしたら
もし末期がんであると判明したらみなさんはどのように最期の時間を過ごしたいと思いますか。
最期を苦痛なく過ごしたい、少しでも長く生きられるように治療してほしいなど人それぞれの思いがあるはずです。
今回取り上げる3つの項目(2.医療・療養を受けたい、3.最期を迎えたい場所、4.希望する治療方針)はどれも重要な内容です。
エンディングノートを書く際には、必ず書いておくことをおすすめします。
2.医療・療養を受けたい場所
厚生労働省の「平成29年度人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」
全体的には「自宅」が最も多く、次いで「医療機関」が多い結果でした。
もし自宅で医療を受ける場合、金銭面だけでなくご家族の協力は欠かせません。
3.最期を迎えたい場所
厚生労働省の「平成29年度人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」
・回答の多かった自宅を希望した人へその理由を聞いたところ
1番が「住み慣れた場所で最期を迎えたいから」
2番以降が「最期まで自分らしく好きなように過ごしたいから」
「家族等との時間を多くしたいから」
「家族等に看取られて最期を過ごしたいから」
でした。
・自宅以外を希望した人へその理由を聞いたところ
1番が「介護してくれる家族等に負担がかかるから」
2番以降が「症状が急に悪くなった時の対応に自分も家族等も不安だから」
「症状が急に悪くなった時にすぐに病院に入院できるか不安だから」
「症状が急に悪くなったときにすぐに医師や看護師の訪問が受けられるか不安だから」
でした。
どこで過ごすことが自分にも家族にも幸せなことなのかよく考えてみてください。
そのあなたの思いをエンディングノートを通して「かたち」にしてください。
4.希望する治療方針
自分らしく生きるためにどこまで許容できるのか、またどのような治療方法であれば受けたいといった、線引きをしなければならないかもしれません。
苦しまないようにしたいのか少しでも長く生きられるような治療をしてほしいのか、難しいと思いますが自分のことです。
元気なうちから考えてみてください。
5.おわりに
普段はあまり考えたくない「末期がんになったら」を紹介しました。
大半の人は何かしらの重大な病気になり、介護を受けながら最期を迎えるのが一般です。
逃げずに考えることが終活の重要なポイントのひとつではないでしょうか。
少しずつでも構いません。
自分らしい終わりを迎えるために、終活をはじめてください。
そしてエンディングノートを、これからの人生をどう過ごすか考えるきっかけにしてください。
前のコラム | 次のコラム | |||
エンディングノートの書き方① ~3つのポイントとその記載例~ | エンディングノートを書いた後は ~エンディングノートの保管方法~ |
ご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
税理士法人 TOS佐々木会計
〒232-0051
横浜市南区井土ヶ谷上町21番16号
電話:045(741)3921