┃相続コラム | |
近年の高齢社会を見据え相続法の大きな見直しが行われました。 相続コラムでは、相続に関連する最新のあらゆるトピックをお届けいたします。 税理士の視点から分かりやすく解説し皆様のお役に立つコラムにしてまいります。 |
こんにちは横浜で安心な相続のお手伝いをしている税理士・公認会計士の佐々木彰です。
今日は「自宅の売却と相続税対策」について話をしたいと思います。
多くの方が「本当は自宅を売りたくない」と感じるかもしれません。
しかし相続税対策や財産管理の観点から自宅を売却することには多くのメリットがあります。
このような内容に興味がある方はぜひご確認ください。
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1.自宅の売却のメリット
自宅を売却することには以下のようなメリットがあります。
① 相続財産の現金化:不動産を現金化することで相続時に必要な税金の支払いが容易になります。
② 相続税の評価額の軽減:不動産はその評価額が高く相続税の負担が大きくなることがあります。
もし将来今の自宅に誰も住まないのであれば、売却することでその評価額を下げることができます。
③ 資産の分割が容易:現金は分割しやすく複数の相続人がいる場合にも公平に分配しやすくなります。
2.自宅売却の具体的な手続き
自宅を売却するためには一般的には以下の手続きが必要です。
① 不動産の査定:まず自宅の価値を知るために不動産会社に査定を依頼します。
② 売却の準備:売却に向けて自宅の清掃や修繕を行い見栄えを良くします。
③ 不動産会社との契約:売却を依頼する不動産会社と契約を結びます。
④ 売却活動:不動産会社が広告を行い購入希望者を探します。
⑤ 売買契約の締結:購入者が見つかれば売買契約を締結し手続きを進めます。
特に④については期限を設けずにいることが「良い購入者」に巡り合うコツとなります。
そのため相続が発生してから自宅の売却を検討する相続税の支払いのために自宅を売却するといった状況では期限が迫った状況では大きく損をする可能性がありますので注意が必要です。
3.自宅売却が相続税対策になる理由
自宅の売却が相続税対策になる理由は主に以下の通りです。
① 流動性の向上:売却によって得た現金は流動性が高く相続税の支払いや他の資産の分配が容易になります。
② 税負担の軽減:売却によって得た現金を使って非課税の生前贈与などを活用することで相続税の負担を軽減できます。
③ 令和6年4月1日から相続登記が義務化されました。
登記しなければならない物件が減ることで余計な登記費用を減らすことができます。
4.空き家のデメリット
住む予定のない自宅が空き家になることには以下のようなデメリットがあります。
① 管理の手間:空き家の管理には手間と費用がかかります。
定期的な清掃やメンテナンスが必要です。
② 資産価値の低下:長期間放置された空き家は劣化しやすく資産価値が下がる可能性があります。
③ 防犯リスク:空き家は犯罪の標的になりやすく防犯対策が必要です。
④ 固定資産税の負担:使用しないにもかかわらず固定資産税の支払いが続きます。
5.居住用不動産の譲渡の税務的メリット
自宅を売却する際には以下の税務的メリットがあります。
① 3,000万円特別控除:自宅を売却した場合譲渡益から3,000万円まで控除できる特例があります。
これにより譲渡所得税の負担を大幅に軽減することができます。
② 長期譲渡所得の優遇税制:所有期間が10年以上の自宅を売却した場合などいくつかの条件に該当すれば優遇税制の適用を受けることができます
6.おわりに
自宅の売却は相続税対策として非常に有効な手段です。
特に自宅が将来の空き家のデメリットを避け自宅売却の税務的なメリットを最大限に活用することで財産管理を円滑に進めることができます。
自宅の売却を検討する際はまず専門家に相談し最適な方法を見つけることが重要です。
もし自宅の売却や相続税対策についてご不明点がありましたらぜひお気軽にご相談ください。
私たちはあなたの大切な財産を守り安心して未来を迎えるために全力でサポートいたします。
このコラムが相続に関する不安や悩みを解消する一助となれば幸いです。
自宅の売却や相続税に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。
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