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税務を取り巻く環境は、年々大きな変化を見せています。 このコラムでは、世の中の動きをプロの視点から できるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。
4月号
社長がいなくても回る会社に変わるために、最初に整えるべき3つのこと

こんにちは。横浜市南区井土ヶ谷で中小企業の後継者を支援している3代目税理士・公認会計士、佐々木彰です。

「自分がいないと会社が回らない」

そう感じている社長は、とても多いです。

実際、中小企業では社長が営業、判断、最終確認まで担っていることが少なくありません。

その状態は短期的には回っていても、長期的には会社の成長を止める原因になります。

社長がいなくても回る会社とは、社長が不要な会社ではありません。

社長が“全部やる会社”から、“社長が重要な判断に集中できる会社”に変わった状態です。

今回は、そのために最初に整えるべき3つのことをお伝えします。

この記事でわかること

 ● なぜ「社長がいないと回らない会社」が危険なのか

 ● 何から整えれば会社が自走し始めるのか

 ● 中小企業でもすぐ始められる実務的な改善方法

この記事はこんな方におすすめです

 ● 自分がいないと会社が回らないと感じている社長

 ● 後継者や幹部を育てたいと考えている方

 ● 事業承継を見据えて、今のうちから準備したい方

 ● 感覚経営から、数字で判断できる会社に変えたい方


1.なぜ社長がいないと回らない会社は危険なのか

社長が現場を把握し、細かいことまで判断できるのは強みです。

ただしそれが続くと会社は次のような状態になりやすくなります。

● 社長が休めない

● 社員が育ちにくい

● 判断が社長に集中して遅くなる

● 将来の事業承継が難しくなる

● 社長の体調や事情で会社全体が止まりやすい

つまり、「社長が頑張っている会社」ではあっても、「継続しやすい会社」ではないのです。

特に、これから会社を次の世代につなげたいと考えるなら、社長一人の力で回す経営には、早めに区切りをつける必要があります。


2.1つ目:仕事の流れを見える化する

社長がいないと回らない会社の多くは、「誰が、何を、どこまでやるのか」が曖昧です。

この状態では、社員は動けません。

動けないから、社長に聞く。

社長に聞くから、社長が忙しくなる。

この繰り返しです。

まずやるべきことは、仕事の流れを見える化することです。

見える化する項目の例

● 問い合わせが来てから受注までの流れ

● 見積作成から請求までの流れ

● 発注から納品までの流れ

● ミスやトラブルが起きたときの報告ルート

ここで大切なのは、完璧なマニュアルを作ることではありません。

まずは、社長の頭の中にある流れを紙に出すことです。

たとえば

「見積は営業担当が作るが、値引きは社長確認」

「5万円以上の仕入は部長確認」

「クレームはまず現場責任者、その後社長に報告」

この程度でも、仕事はかなり回りやすくなります。


3.2つ目:判断基準を言葉にする

会社が社長依存になる大きな理由の一つが、

“判断基準が社長の感覚の中にしかない”ことです。

社長は経験があるので、感覚で判断できます。

しかし社員や後継者は、その感覚を共有されないままでは育ちません。

そこで必要なのが、判断基準を言葉にすることです。

言葉にしておきたい基準の例

● どんな仕事なら受けるのか

● どんなお客様とは無理に付き合わないのか

● 値引きに応じる条件は何か

● 採用で大事にする価値観は何か

● 投資判断で重視する数字は何か

たとえば

「安いだけを求めるお客様は追わない」

「粗利率が一定以下の案件は再検討する」

「採用は経験よりも、素直さと責任感を見る」

こうした基準があると、社員も後継者も、“社長の考え方に沿って判断する力”がついてきます。

これは単なる業務効率化ではありません。

会社の文化を引き継ぐ準備でもあります。


4.3つ目:数字を社長だけのものにしない

会社が回るかどうかは、最終的には数字に表れます。

ところが、多くの中小企業では、数字を見ているのが社長だけです。

それでは、社員は「頑張っているつもり」でも、本当に会社に必要な動きができているか分かりません。

数字を全員に細かく公開する必要はありません。

ただ、少なくとも幹部や後継者には、会社の状況を判断できる数字を共有していく必要があります。

最初に共有しやすい数字

● 売上

● 粗利

● 固定費

● 手元資金

● 部門ごとの採算

● 目標との差

共有するときのポイント

● 細かい会計科目ではなく、意味が伝わる形にする

● 前月比、前年同月比で変化を見る

● 数字を責める材料ではなく、改善の材料にする

たとえば

「売上は増えたが、粗利が落ちている」

「利益は出ているが、手元のお金が増えていない」

「忙しいのに利益が薄い部門がある」

こうした会話ができるようになると、会社は“感覚”ではなく“事実”で動けるようになります。

そしてこれは、後継者が経営を学ぶうえでも非常に重要です。

数字を通して経営を理解できる人は、承継後もブレにくくなります。


5.まとめ:社長の仕事を減らすことが、会社を強くする

社長がいなくても回る会社をつくるために、最初に整えるべきことは次の3つです。

最初に整えるべき3つ

1.仕事の流れを見える化する

2.判断基準を言葉にする

3.数字を社長だけのものにしない

この3つが整うと、社員は動きやすくなり、後継者は育ちやすくなり、

社長は“全部やる人”から“本当に大事な判断をする人”に変わっていけます。

会社を強くするとは、社長がもっと頑張ることではありません。

社長がいなくても前に進める仕組みを増やすことです。

今すぐ全部やる必要はありません。

まずは一つ、

「社長しか知らないことを見える化する」

そこから始めてみてください。


2026/04/01
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