こんにちは、税理士・公認会計士の佐々木彰です。
7月14日より家賃支援給付金の申請が始まりました。
家賃支援給付金は、持続化給付金と似ている部分も多くありますが、持続化給付金より「条件が複雑」です。
誤って不正受給とならないよう、注意してください。
目次
1.対象となる法人・個人→3つ全てにあてはまる必要があります
(1)令和元年12月31日以前から売上があり、今後も事業を継続する意思がある法人(資本金10億円未満)もしくは個人事業主 ※
(2)令和2年5月から12月までの間で、新型コロナの影響 ※ により、
のどちらかにあてはまる
※ 売上の減少が、新型コロナウイルス感染症の影響によるものではないことが明らかであるにもかかわらず、それを偽って給付を受けた場合、不正受給として厳しく対応することがあります。
(3)自らの事業のために、土地や建物を直接占有し、使用しており、その対価として賃料の支払いをおこなっていること(つまり自分で使っており、第三者に貸していない、又貸し禁止)
※ 例外の基準があります(創業特例や法人成り特例)。令和2年に創業した方については、(持続化給付金と同じく)今後新たに特例がでる可能性があります。
2.対象となる「家賃」の範囲
→ここが一番重要です。支払っている家賃が該当するか必ずチェックしてください。
条件①:以下の契約であること
〇対象 | ×対象外 |
・土地や建物の「賃貸借契約書」 |
・転貸(又貸し)目的
・賃貸人(かしぬし)と賃借人(かりぬし)が実質的に同一人物もしくは配偶者または一親等以内
(自己取引・親族間取引の禁止)
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条件②:以下の費用であること
〇対象(すべて税込み金額) | ×対象外 |
・賃料
・共益費、管理費(賃料が記載されている契約書と同じ契約書に記載されていること)
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・更新料、修繕費、保険料など
・第三者に転貸(又貸し)している部分
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3.家賃支援給付金をもらうために必要なこと
・令和2年3月31日時点で有効な契約書があること
・申請時点で有効な契約書があること
・直前3か月間の賃料の支払い実績があること※
※ 例外の基準があります(まとめて支払っている場合や支払い実績が3か月分ない場合等)
4.給付金をいくらもらえるのか
(1)計算の根拠となる家賃について
・申請日の直前に支払った家賃となります。そのためもし減免されていたら一度通常の賃料に戻し、一度支払ってから申請すると満額もらえます。
(2)法人の場合
家賃の「2/3」を「6か月分」。ただし家賃が月75万円を超える部分については、「1/3」を「6か月分」となる。
総額の上限は600万円(100万円×6か月分)
(家賃支援給付金申請要領より)
(3)個人の場合
家賃の「2/3」を「6か月分」。ただし家賃が月37.5万円を超える部分については、「1/3」を「6か月分」となる。
総額の上限は300万円(50万円×6か月分)
(家賃支援給付金申請要領より)
5.いつまでに申請しなければいけないのか
令和3年1月15日まで(持続化給付金と同じです)
6.手続き(今のところ、HPからの電子申請)
・必要なデータ(賃貸借契約書や通帳のコピー)をPDF等にして添付していきます。
・持続化給付金の申請とほぼ同じです。添付する書類も持続化給付金の時と共通するものが多くあります。
7.その他の注意点
・給付金の振込が決定した後、申請者のみならず「賃貸人(かしぬし)または管理業者」あてに、お知らせが届きます。
・Internet Explorer( のアイコン)はいずれのバージョンも推奨環境に含まれません。他のブラウザ(google chrome など)でのご利用を推奨しております。
・7月27日時点では、お問合せ電話窓口は(持続化給付金の窓口と比べたら)つながりやすい状態です。
今回のコラムについて詳細を知りたい方は、お気軽に当事務所までご連絡ください。
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