テレビや新聞を始め各種ニュースで既にご存知の方も
多いと思うマイナンバー制度がいよいよ始まりますね。
来年1月からの施行に先駆け、いよいよ今月からマイナンバーの通知が始まります。
希望者に交付される個人番号カードは、公的な身分証明書としても利用できるので、免許証などの顔写真入りの身分証明書がなかった人にとっては、便利なカードになるかもしれません。
ところで、個人番号カードに利用する写真は、スマートフォンで自分自身を撮影した写真でも大丈夫なことを皆様は知っていましたか?
運転免許証の写真に不満があった方も、スマートフォンで納得いくまで奇跡の一枚にチャレンジするのも面白いかもしれません。
ちなみに、自分自身をスマートフォンなどで撮影することを自撮りというらしいのですが、今、自撮りが若い世代の女性を中心に流行っており、週5時間半も自撮りに時間をかけているそうです。
ただし、個人番号カードの写真は、余りに奇跡が過ぎると本人確認の際に手間取ってしまいそうなのでご注意ください。
なお、マイナンバー制度の対応は個人だけでは無く、事業者にとっても必要な対策で、いろいろと取り扱いには注意が必要となります。
そこで、今回のコラムでは、企業から見たマイナンバー制度についてお知らせいたします。
■ 企業が収集するマイナンバーの対象者
企業が収集する必要があるマイナンバーの対象者は以下のとおりです。
・従業員、アルバイト、パート
従業員などの社会保険の手続きや源泉徴収、税金の納付などを行う場合に必要
・従業員などの扶養家族
扶養控除等申告書の提出や国民年金の第3号被保険者の届出などを行う場合に必要
■ 主なマイナンバー利用目的
マイナンバーを収集する場合には、本人にその利用目的を明示する必要があります。
主な利用目的の例は以下のとおりです。
・給与所得・退職所得の源泉徴収票作成事務
・雇用保険届出・申請事務
・健康保険・厚生年金保険届出・申請事務
・国民年金の第3号被保険者の届出に関する事務
・労働者災害補償保険法に基づく請求に関する事務
■ マイナンバー収集時における主な注意点
マイナンバーを収集する際に注意しなければいけない主なポイントは以下のとおりです。
・利用目的の明示
マイナンバーを収集する際は、個人情報と同様にその利用目的を特定し明示することが義務付けられています。
また、明示された目的以外に使用することは固く禁じられています。
・本人確認措置
マイナンバーの提供を受ける場合には、その番号が本人のものであることを保証するために、本人確認(番号確認及び身元確認)が義務付けられています。
■ マイナンバーの取り扱いについて
マイナンバーを取り扱う際に注意しなければいけない主なポイントは以下のとおりです。
・全事業者が安全管理措置を講じる義務がある
マイナンバーを取得した事業者は、関係者以外にマイナンバーが知られることがないよう適切な安全管理措置を取ることが義務付けられています。
・個人番号関係事務を委託する場合は委託先の監督義務を負う
個人番号関係事務については、外部に委託することが可能です。
この場合、委託先において、委託者である事業者自らが果たすべき安全管理措置と同等以上の措置が講じられるよう管理監督を行う義務を負います。
・保存期限を経過した場合は速やかに廃棄又は削除する
取得したマイナンバーは、個人番号関係事務を行う必要がある場合に限り保管することができます。
個人番号関係事務を処理する必要がなくなった場合で、法令で定めた保存期間を経過した場合にはマイナンバーを速やかに廃棄又は削除する必要があります。
・事業者がマイナンバーを提供できるケースは限定される
取得したマイナンバーは、仮に親子会社間であっても共有を禁じられるなど誰にでも提供することはできず、マイナンバー法で規定されている場合に限り提供することができます。
以上が、企業から見たマイナンバー制度についてです。
ある調査では、まだ8割の中小企業がマイナンバー制度の対応ができていないそうです。
コラムをご覧になってくださっている事業者の方で、まだ対応が済んでいない場合は、情報流出などの罰則を受けないように、早めの対策をお奨めいたします。
マイナンバー制度に関する詳細は、内閣官房のホームページや各市町村のホームページに事業者向けの説明や電話相談があるのでご確認ください。
企業としてのマイナンバー対策をしっかり行うことで、大事な社員や社員の家族の奇跡の一枚の表情が輝くと嬉しいですね。
今回のコラムについて詳細を知りたい方は、お気軽に当事務所までご連絡ください。
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