「再生医療の夢膨らませるノーベル賞受賞」
京都大学の山中教授がノーベル賞を受賞したというニュースが駆け巡った翌日、テレビ、新聞を始めとしたマスメディアはノーベル賞の話一色になりました。
いくつかの記事を読むと、華々しいノーベル賞受賞の影では、たくさんの失敗や挫折を乗り越え、夢に向けて地道な努力をされてきたことが分かります。
また、失敗を恐れずにチャレンジすることがいかに大切なのかも伝わってきました。
こうした日々の地道な努力により、医療の世界は日々進歩し変化していくことができるのだと感じました。
もちろん、税務の世界も現代社会に適合した公平な税制に向け日々進歩し変化しています。
来月に迫った年末調整においても、現代社会の重要な課題のひとつである介護(介護医療保険料)に関する変更点があります。
そこで、今回のコラムでは年末調整についてお知らせしたいと思います。
■ 年末調整とは
会社などの給与の支払者は、給与を支払う際に所得税の源泉徴収を行っていますが、源泉徴収をした所得税の合計額は、必ずしもその人が1年間に納めるべき税額とはなりません。
このため、「1年間に源泉徴収をした所得税の合計額と1年間に納めるべき所得税額を一致させる」必要があり、この手続きのことを年末調整といいます。
■ 12月に行う年末調整の対象者
12月に行う年末調整の対象となる人は以下のとおりです。
・ 会社などに1年を通じて勤務している人
・ 年の中途で就職し年末まで勤務している人
■ 今年度の年末調整における変更点
今年度の年末調整で、昨年と比べ変更になった点の1つに「生命保険料控除」があります。
制度の改正により「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」に加え「介護医療保険料控除」が新設され、制度全体での所得税の所得控除限度額が変更されました。
「生命保険料控除」については以下のとおりです。
1、契約の時期について
平成24年1月1日以後に契約した生命保険から、新しい生命保険料控除の対象となります
2、控除額の上限について
(1)「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」「介護医療保険料控除」各保険の控除限度額:所得税4万円・住民税2.8万円
(2)「生命保険料控除」制度全体(3つの保険の控除額合計)での控除限度額:所得税12万円・住民税7万
3、控除の手続きについて
「給与所得者の保険料控除等申告書」を勤務先に提出して年末調整で控除を受けます
以上が、年末調整についてのお知らせです。
これからの時期、年末に向け何かと忙しくなる時期です。
経理担当者の方も申告書を勤務先に提出される方も、早めに準備を行いゆとりを持って年末調整を行うことでミスを減らしましょう。
また、申告書を勤務先に提出される際は、昨年と違う点などに注意してしっかりと申告書を確認してから提出してくださいね。
目まぐるしい速さで医療やさまざまな技術が日々進歩し変化していくと、たまに時代の流れの速さに取り残された錯覚に陥ります。
しかし、iPS細胞のように1人でも多くの難病患者を救うことができる可能性がある素晴らしい進歩なら、私を置き去りにしてでもどんどん進歩していって欲しいと思います。
ところで、今回のコラムは事務所近くの行きつけの喫茶店で書いています。
日々の進歩も大切ですが、時が止まったように何年も変わらない老夫婦が経営する喫茶店の雰囲気とコーヒーの味に癒されながら時には一休みすることも大切ですよね。
今回のコラムについて詳細を知りたい方は、お気軽に当事務所までご連絡ください。
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