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税務を取り巻く環境は、年々大きな変化を見せています。 このコラムでは、世の中の動きをプロの視点から できるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。
6月号
事業承継税制について

「どーせ無理」

皆様の中にも、少なからず一度や二度そのように思ったことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。

この「どーせ無理」という言葉をなくしたら世界は変わる、とスピーチをして世界を感動させた方がいるのを皆様はご存知でしょうか。

北海道の町工場で宇宙開発に携わっている植松さんは「どーせ無理」という言葉を無くすことで、いじめや暴力や戦争がなくなるかもしれないと言っています。

そして、「どーせ無理」だと思わなければ、町工場でも宇宙開発だってできるそうです。

日本の町工場の技術は、世界に誇れるトップクラスの技術だということは有名です。

はやぶさの部品が町工場で作られているのが話題になったことは、皆様の記憶にも新しいでしょう。

町工場の世界に誇れる技術の裏には、物を作る人の強い理念や想いがあるからだと私は改めて実感しました。

ところで、近年、このような優秀な技術を受け継ぐ、町工場や中小企業の後継者が見つからないことが問題になっています。

そのような状況の中、政府は企業に人材を紹介する「後継者バンク」を一部の都市で開設しました。

また、税制では事業を継承する際の負担軽減などのため事業承継税制が創設され、その制度の改正が行われました。

そこで、今回のコラムでは、事業承継税制についてお伝えいたします。

■ 事業継承とは

事業承継とは、会社の経営を後継者に引き継ぐことです。

そして、事業承継は単に次の社長に誰を選ぶだけではなく、会社の経営権そのものである「自社株式を誰に引き継ぐのか」が重要になります。

■ 事業承継税制とは

中小企業では、経営者自らが自社株式を保有していることが多く、事業承継を行うにあたり自社株式を子供などに引き継ぐ際に相続税や贈与税が発生します。

そのため、中小企業の後継者による経営権確保を支援するために、相続税や贈与税の納税猶予や免除する制度として事業承継税制(非上場株式の相続税・贈与税の納税猶予制度)が創設されました。

■ 事業承継税制の改正

平成21年4月より施行された事業承継税制ですが、制度の適用を受けるための要件が厳しいなどあまり活用されていないのが現状でした。

そこで、平成25年度税制改正で事業承継税制の適用要件の緩和、負担の軽減、手続の簡素化など活用しやすいように見直されました。

改正された主なポイントは、以下のとおりです。

1、事前確認制度の廃止

経済産業大臣の事前確認制度が廃止され手続きが簡素化されました。

・改正前:経済産業大臣の事前確認を受ける必要がある

・改正後:事前確認を受ける必要なし

2、後継者の親族間承継要件の廃止

親族に限らず適用が可能になり適用要件が緩和されました。

・改正前:後継者は元の経営者の親族であること

・改正後:後継者の要件は特になし

3、雇用確保要件の緩和

毎年の景気に配慮して雇用確保の適用要件が緩和されました。

・改正前:5年間毎年8割以上が必要

・改正後:5年間平均で8割以上が必要

4、納税猶予の打ち切りに係る利子税の負担軽減

納税猶予期間に係る利子税を引き下げることで負担が軽減されました。

・改正前:年2.1%

・改正後:年0.9%

※平成27年1月より承継5年超で5年間の利子税を免除

5、役員退任要件の緩和

有給役員として残留することが可能になり適用要件が緩和されました。

・改正前:元の経営者は役員でないことが要件

・改正後:元の経営者は代表権を有していないことが要件

6、債務控除方式の変更

債務の相続があっても納税猶予額が減少しないよう負担が軽減されました。

・改正前:債務及び葬式費用を課税価格から控除

・改正後:債務及び葬式費用を株式以外の相続財産から控除

以上が、事業承継税制についてです。

先日、私が長年通うお蕎麦屋さんが先代から息子さんへ代替わりしました。

私は、最初はいつもと全く変わらぬ美味しさに全く代替わりをしたことに気づきませんでした。

何故気づいたのかというと、色々な味の蕎麦が少しずつ楽しめるという新しいメニューが一つ追加されていたからです。

以前から色々な蕎麦を少しずつ楽しみたいと思っていた私は、新しいメニューに気づき、つい嬉しさのあまりお店の人にその喜びを伝えました。

その時に、先代から息子さんへ代替わりをして、息子さんが新しいメニューを考えたという話を聞いたのです。

先代から引き継ぐということは、理念や技術をしっかりと受け継ぐことは大切です。

そして、世界に誇る町工場の技術や日本の食文化を守りながら、新しい風により更なる発展をしてくれることを切に願います。

今回のコラムについて詳細を知りたい方は、お気軽に当事務所までご連絡ください。

2015/06/01
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